「旅の指さし会話帳フィリピン」の著者白野慎也が追う渾身のノンフィクション
フィリピン人エンターテイナーの入国が、厳しく抑えられるようになって1年余り。
全国のフィリピンパブが、どんどん消えつつある。
歌に、踊りに、ショーに、つかの間の癒しを与えてくれた天使たちは今どこで、何をしているのだろうか? 
「旅の指さし会話帳フィリピン」の著者・白野慎也が、フィリピーナの“その後の人生”を追いかける、衝撃のレポート。
カテゴリ:新年のごあいさつ( 1 )
新年のごあいさつ
あけましておめでとうございます
2007年最初の更新は、著者白野氏より読者のみなさまへのごあいさつを掲載いたします。
本年もご愛読のほどよろしくお願いいたします。

              ☆         ☆        ☆


 新年明けましておめでとうございます。昨年中は、『フィリピーナはどこに行ったのか?』をご愛読いただきまして誠にありがとうございました。読者のみなさんはどんな新年をお迎えでしょうか? 愛するフィリピーナと常夏の国で幸せと安らぎの時を過ごしている方、いとしの彼女ともう夫婦になってゆったりとした気分で新年を迎えている方、日比離れ離れになって、2000マイルの距離に負けずにさびしさにじっと耐えて愛を育てていらっしゃる方など、いろいろな年の始めをお過ごしのことと思います。

 昨年7月から始まった私の連載をお楽しみいただいているでしょうか? みなさんから日々いただくコメントやメール、そしてアクセス数の着実な増加を励みに、元タレントたちの様々な今の生き様をリアルにお伝えできるよう頑張っています。
 3ヶ月間の取材中には、インタビューした元タレントたちは100名あまり。数多くの出会いの中で、いっしょに笑ったり、しんみりしたり、時に泣いたり、いろいろなことがありました。原稿を書き起こしながら、実際にめぐり会った元タレントたちとのそんないろいろなシーンが、年が変わった今もつい昨日のことのように浮かんできます。そんな空気もできるだけそのまま感じていただければいいなと思って筆を取っています。

 今回の連載の出発点は、2005年3月15日、法務省令の実施要綱が急に厳格化し、いわゆる名ばかりのタレントたちが日本に戻って来られなくなったことです。
 『僕をその昔、ほんの束の間でも楽しい世界にいざない、癒してくれたフィリピーナたちは、今どこで、どんな仕事をして、どんな暮らしをしているんだろう? それは日本にいて想像していても絶対わかることじゃない。現地にいる元タレントたちに会いに行ってその肉声を聞こう!! そしてそこで出会った彼女たちの窮状も、新しい旅立ちも、その他のいろいろな彼女たちの今の人生も、自分と同じようにフィリピーナによって癒されたことのある多くの日本のみなさんに伝えよう!!』という思いがすぐに頭を過ぎりました。
 そして、「旅の指さし会話帳フィリピン」担当であるウェブマスターと話し合った結果、今回の連載となったわけなのです。

 そして現地で実際に出会った彼女たちの生き様とは? 何とか日々を生き抜く生活の糧を得るために、日本人向けカラオケ店で働く女性、風俗業の深みに生きる女性、再度の日本行きに漠然と夢を託して待つ女性もいれば、日本行きの夢を断ち切ってレストランのウェイトレスやデパート・ガールに転身した女性、平凡な主婦に戻った女性など、一般のフィリピン社会に復帰した女性たちとの出会いもありました。また、一歩進んで日本行きをきっかけにステップアップした女性もいました。たとえば、サリサリ店(雑貨店)やインターネットカフェ開業など、事業を始めたケースです。さらにはライブチャットコンパニオンという新しいジャンルの業界に自分の居場所を見つけた女性などなど、元タレントたちの『その後』には実に様々な生き様がありました。読者のみなさんにも、僕が見た彼女たちの『その後』の生き方をありのままに感じ取ってほしいと思います。また、実際に出会ったフィリピーナの面影を物語の女性の中に見出している方もいるかもしれません。そんな風に楽しんでいただくのも著者として喜びです。

 彼女たちの話を聞いている時、ある時はあまりにも過酷な彼女たちの現実に何度も言葉を失い、またある時はしたたかな彼女たちの身の振り方に抑えがたい憤りを感じながらも、その都度気持ちを立て直し……そんなことの連続でしたが、短期間に多くの濃密な人生との出会いがあった今回が、私の今まですべての取材活動の中で最も想い出深いものでした。

 この連載の今後の展開ですが、賢明な読者のみなさんにはもうはお見通しでしょうね。カラオケ・ガールから始まり、だんだん夜の深みにはまり込んで行った女性たちをまとめてご紹介しました。となると後に続くのは……そうです。これからは、第8話までは盛り場系の女性のお話が続きますが、第9話からはフィリピン社会に再び根を下ろして新しい人生を歩みだした女性たちが続々と登場します。今後の新しい展開にもどうぞご期待ください。

 連載が進んでいく間にも僕が出会った元タレントたちは次々と新たなライフステージを歩み始めています。
 第二話でご紹介した、妻子持ちの日本人の彼氏との恋に賭けたアナリサは、いきなり昨年末、私の日本の自宅に電話をかけてきました。結局捨てられてしまい、またジャパニーズ・カラオケに戻ったということでした。もう、夢から覚め、吹っ切れて明日に向かってまっすぐ歩き始めているようでした。また、第五話で登場した、始め妊娠を隠していた援交カフェAのウェイトレス、ジャネットを覚えていますか? 彼女は昨年11月、元気な男の子を出産して中国人の彼氏とも正式に結婚して新居を構えたと、同じカフェのビリヤード友だちメアリーから聞きました。彼女たちもまたそれぞれに新しい人生を歩み出しているのです。

 さて、読者のみなさんの恋愛ライフステージはどんな段階しょうか? 日本とフィリピンの二国に分かれて遠距離恋愛を育んでいらっしゃるみなさん、彼女たちの多くが孤独と日々の生活苦の狭間でサバイバルをかけたギリギリの戦いをしていることと思います。こちらも当面の寂しさにグッと耐えて頑張りましょう。そして連絡先は、携帯電話以外にも、現住所・田舎の住所・電話番号・兄弟の電話など、なるべく多く抑えておくように注意を払った方がよさそうです。フィリピンでは携帯電話は常になくなるもの。携帯電話の盗難が、二人の愛の終わりにならないとも限りません。何かと不自由の多い遠距離恋愛ですが、今の苦しみは未来の幸せにつながるイントロだと思えるくらいの心のゆとりが持てれば言うこと無しですが、『言うは易し、行うは難し』ですね。かく言う私も遠距離恋愛組の一人。孤独に耐えて頑張っています。

 しかし、その一方であなたが彼女の愛に少しでも疑いを差し挟む余地があるのなら、立ち止まってちょっと冷静に考える勇気も必要でしょう。一言で割り切ることは非常に危険なのですが、あえて言うなら、私のまわりの経験から言うと、『疑わしきは脈なし』です。フィリピーナは恋する気持ちを隠せない・隠そうとしないのが常。フィリピーナの本当の愛は、一点の曇りもない晴れ渡った青空。それだけ誰の目にも明らかなのです。

 では最後になりましたが、『フィリピーナはどこにいったのか?』のご愛読に対して重ねてお礼申し上げますとともに、今後とも今までに変わらぬご支援・ご愛読をよろしくお願いいたします。みなさんのコメントやアクセス数の増加が、私にとって唯一最大の執筆のモチベーションです。最近ではご自分の境遇と連載に登場するヒロインたちの姿を重ね合わせたような非常にディープなコメントが多く、ウェブマスターも返事のコメント作りに大分苦労しているようではありますが、私は毎日楽しく拝見しています。今まで以上にウェブマスターを苦しませてあげてください。

 今年がみなさんにとってよい年でありますよう、読者のみなさんのご健康とご多幸をお祈りするとともに、いとしのフィリピーナと恋愛中のみなさんには、最後にお二人の思いが成就するように、また素敵なフィリピーナの奥様をお持ちのみなさんには、お二人のお幸せが末長く続きますよう、心からお祈りして私の新年のご挨拶とさせていただきます。

2007年1月1日    フィリピン・カルチャー・ウォッチャー  白野慎也
[PR]
by webmag-c | 2007-01-01 23:30 | 新年のごあいさつ